ＢＧＭはなぜかヴァンヘイレンの「Why Can't This Be Love」であった。もともとＪＷＰの引退セレモニーではいつも長沢有紀の「Dearest Days」が使われていたのだが。聞いてみたわけではないが、察するにおそらく音源がもう団体側にもないのではなかろうか。ちょっと残念。
関係者からの花束等贈呈。週刊プロレスのパネルは何やら私服の写真。週プロ的にはこの日の観客が見て「ああ」と想うようなシーンは何もないらしいのだが（他のプロレスファンの集団ならともかく、この日の観客なら「ああ」と思う写真をいくらも週プロは持っているはずなのだが。全部破棄したとかいうのでない限り）、このパネルは輪をかけて何の感慨も受けない写真であった。レディースゴングの方はといえば、これも試合の写真ではなかったのだが、確か９６年ごろに着ていた試合用水着の写真で、こちらの方なら「ああ」と思わなくもない。他団体のレスラーからは田村とタニー、キューティー鈴木さん、宮崎に天野。
かわいい贈呈者たち 大きい方が週プロ、小さい方がレディゴン贈呈
田村様＆タニー 天野と宮崎
続いて電報は小林智美（７人目の元同期）、ザ・ブラディーとファング鈴木、矢樹、青野といった面々。さらにＪＷＰ選手からの花束贈呈。
キューティー鈴木さん 倉垣と狐火名は共通で一本。花の数が足りなかったのか？ 選手からの最後は日向
美咲は泣き声で挨拶「本当にファンの人たちには私をここまで大きくしてくれて感謝の気持ちでいっぱいです。ファンの人たちに私は勇気と希望をもらいました。本当はそれを与えるのが私の役割だったはずですが．．．（大意）あまりしゃべってると３０分ぐらいいっちゃいそうなんでこれで終わりにします。ファンのみなさん本当にありがとうございました。」
最後の花束は篠崎社長 美咲はマイクを取って挨拶
テンカウントゴング、ふりそそぐピンクのテープの山。選手たちによる胴上げ。
テンカウントゴングを聞く・・・ テープの山
美咲は「Plaiyn' with the Fire」の流れる中、リングサイドを回ってできる限りのファンと握手して回った。これは今までのＪＷＰの引退セレモニーにはなかった趣向で、個人的には非常に印象が強かった。このときの美咲はとても爽やかな笑顔をしていた。
自らリングサイドを回ってファンに挨拶 最後はステージの真ん中へ
最後、テープで良く見えなかったが、退場の時には選手たちがアーチを作っていたらしく、その中を抜けて美咲はステージの幕の間に去っていった。
終了後にも売店で試合コスチューム姿での、ツーショット撮影会とサイン会があり、開始前同様相当な人手で、ほんの数年前は当たり前に見られたのに、ここ暫くは全く見られなかった光景が久しぶりに戻ってきた感じだった。やっと終わるころには美咲グッズはことごとく売り切れになっていた。
長さだけなら美咲の人生より長い私のプロレスファン暦の中で、こんなに大事に想い、応援するためにこれだけ情熱を傾けられたレスラーはいない。彼女から貰ったものは、夢とか希望とか勇気とかいったありふれた言葉ではいまひとつ表しきれない。その美咲華菜の試合をもう観ることができない、という喪失感を味わいつつこれを書いている。そしてこれからの日々の中でも同じような感傷に浸りながら愛おしい日々を思い起こすのであろう。
愛おしい日々をありがとう。